新型コロナウイルス対策として発令されていた緊急事態宣言(19都道府県)と
まん延防止等重点措置(8県)が9月30日の期限を以て、全都道府県で解除され、
10月25日には飲食店への営業時間短縮の要請が解除されました。
まだ完全に終息したとは言えませんが、今までの生活が戻りつつあるのは喜ばしいことです。
これもひとえに関係機関のご尽力、皆様のご協力があってのものです。
徹底した清潔な予防が如何に重要であることが、新型コロナウイルス抑制になり、
更にインフルエンザの減少にも繋がったことで証明されます。
日本では古来より、疫病予防が日常的に行われておりました。
神社にある手水舎(ちょうずしゃ)がそのひとつです。
手を洗い、口を濯ぐ行為は穢れを祓うものであり、医学的にも感染症対策になることが分かります。
古くから存在していた手水舎ですが、全国的に衛生管理として作法を徹底されたのが
第10代崇神天皇と言われています。
疫病が流行り、人口の大半が失われてしまう国難に見舞われた時代です。
その際、幾日にも及ぶ疫病退散の神事が行われました。
祈りが通じ、平穏な日常を取り戻せた折り、再び伝染病が蔓延しないようにと、
手水を使い手を洗い、口を濯ぐことを全国的に慣習化させました。
そうした崇神天皇の御事績は2000年以上経った現在でも意味を成し、
意識はせずとも国民は護られていたのです。
髙野修一