SAKURA

今春、新型コロナウイルス感染拡大防止で、各自治体より要請があり、不要不急の外出自粛、予定されてた行事や式典は悉く中止となりました。医療崩壊を防ぐには致し方ない処置でありますが、誠に残念です。

3月14日、靖国神社の桜は観測開始以来、最も早く開花しました。
日本人にとって、桜と言えば「お花見」と言っても過言ではなく、会社関係、家族や友人、恋人とのお花見を楽しみにしていた方々が多くいらっしゃったことでしょう。
その月末には、都心では滅多に見られない桜隠し(一説:満開の桜に積もる雪のこと)が生じましたが、これもまた趣があり一興でした。

桜の語源のひとつとして、「さ」の神の座(くら)という説があります。「さ」の神とは諸説ある中、田の神、稲の神の稲成神とも言われ、田植えの頃に里に下り、桜の木に座するとされる神様です。
酒の語源のひとつにも「さ」の神の気(き)が宿るものとし、さき→さけがあります。
「さ」の神が司る季節の移ろいと恵みに感謝し、人々が神々と共に和を奏でお花見を楽しむ。
自然を畏敬し、共生してきた日本人らしさがここにある。

日本の桜はいつどんな時でも季節を読み、咲いて散るを繰り返す。
一斉に咲き誇り、風に舞い、潔く散る。
その儚さが日本人の美学であり、その時空間は何とも日本的なものでもある。

来年、桜が美しく咲き誇る季節に、この困難を一丸となって乗り越えた日本の、そして世界の皆々様が心からの笑顔でいられる事が出来ますよう祈念致します。
(髙野修一)